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月別アーカイブ: 2024年10月

R56 MINI クーパー FRMユニット交換。

こんにちは。TAKUMI自動車の杉野森です。今回はかなり特殊な症状として、FRMユニット交換の事例のご紹介になります。このFRMユニットですが、言わば車両コンピューターの一種です。

MINIの場合。エンジンコンピューター(点火や吸気、燃料噴射等の制御)DMEと車両のその他の制御(主にライトや、パワーウィンドウ、オーディオ等)FRMが違うコンピューターで分かれています。今回の症状はかなり特殊な事例でMINIというか外車にはよくありますが、ドアを開けると5mm~1cm程度パワーウィンドウが少し下がって、ドアを閉めるとまた下がった分、上がって元に戻るというような制御をしています。これは、ウィンドウの枠が無いので、そのまま開けるとボディにウィンドウが干渉してしまうんですね。それでドアを開けるタイミングでパワーウィンドウが少し下がるんです。今回の症状はこのパワーウィンドウの制御に問題があり、開けた時に下がるけど、閉めても上がらない。つまり元に戻らないという症状です。ドアを開けるたびに5mm~1cm程下がる動作を繰り返すだけで元に戻らないので、ドアを開けるたびにパワーウィンドウが下がり続け。3回もドアを開け閉めするともう3cm程パワーウィンドウが下がったままです。最初は簡単にパワーウィンドウのリセットかければ治るだろう程度に考えていましたが、パワーウィンドウのリセットをかけても、バッテリーのマイナス端子でリセットかけても、知り合いの工場から高性能の診断機借りてきてプログラム的にコンピューターリセットかけても1時間程度は治るのですが、暫く放置するとまた同じ症状に戻り、何をしても治りません。窓は下がる一方です。

全国のMINI専門店。コンピュータのプログラム専門店等に色々と助言を求めましたが、どこも同じ回答。「同様の症状は見たことが無く、かなり珍しい。FRMだとは思うが、確証は無い」というものです。ここまでいろいろやってみてダメですから、もう最後はこのFRM交換しか手段がありません。そしてこのMINIのFRMですが、故障も多いらしく。メーカーが生産不足状態で新品が殆ど手に入りません。尚且つこのFRMにも様々が種類があり、本体に記載がある「FRM Ⅱ」とか「FRM Ⅲ」とか、この記載が「FRM Ⅲ」以降だったらリプログラミング専門店で書き換えが可能で、外注委託で修理可能です。

こちらの車両は残念ながら、「FRM Ⅱ」ですから、本体交換しか方法がありません。運よく。全く同じ品番の中古品が全国に1個だけあったので、早速こちらを交換。知り合いの整備工場にて、コーディングしてもらい。ようやく完治。やはり原因はFRM本体の故障でした。

R53 MINIクーパーS パワーウィンドウモーター交換☆

こんにちは、TAKUMI自動車の杉野森です。今回はH15年式「MINIクーパーS」のパワーウィンドウモーター交換の記事です。この手の車両には多い故障の一つです。パワーウィンドウモーターなので、運転席の窓が動かないというケースですね。この故障の場合、通常モーターの交換になりますが、MINIの場合は一度ガラスも外してパワーウィンドウレギュレーターという枠を一度取り外さないといけません。

そして、このモーターですが、モーターの上半分がギヤになっており、それがそのままレギュレーターの内部のワイヤー部分とつながっています。ですので、このモーターだけをレギュレーターから外すのが意外と困難を極めるといいますか、こつがあるといいますか、、、。無理に外すとレギュレーター内部のワイヤーがそのまま「ビョーン」と飛び出て来るのでこうなったらもうレギュレーターもアウトです。安全策を取って通常はモーター付きのレギュレーターごと交換するのがお勧めですが、今回はモーターしか入手できなかったため、モーターをレギュレーターから取り外さず、モーターの内部だけを交換していきます。

他でやっているショップさんの記事なども見た事は無いので、完全にオリジナルですが、取り付け後の作動もOK!今後はこの方法で修理していきます。ついでにモーター内部の洗浄及びグリスUPも出来るので一石二鳥です。